パリの生活

フランスの5月1日 すずらんを飾って幸せな気分に浸ろう!

lily-of-the-valley

パリに住むフランス政府公認ガイドの「イーノー」です。

フランスでは、5月1日、街角にすずらん売りがいっぱい出没します。
なぜなら、5月1日は愛する人にすずらんをプレゼントする日だからです。
もらった人は、その1年幸せになるといわれています。

こういう縁起もの、イ-ノ-は大好きです。

この記事では

どうして5月1日すずらんをプレゼントする風習が生まれたのか?

を中心に書いていきます。

どうぞ最後までお楽しみください。

すずらんは何の象徴?

フランス人にとってすずらんは

  • 幸せの再来
  • 純潔
  • 謙虚さ
  • やさしさ

を表しています。

すずらんをどうして5月1日にプレゼントするようになったのか?

present-bouquet

すずらんはどうして「幸せの再来」なの?
どうして5月1日にプレゼントするの?
これらの疑問を解いていきましょう。

5月1日にすずらんをプレゼントするのを始めた人

5月1日にすずらんをプレゼントすることを始めた人は、
当時11歳のシャルル9世というフランスの王様です。

1560年、シャルル9世が王さまになる直前にDrômeという南仏の領地を訪れたときの話です。

ある騎士が自分の庭で育てたすずらんのブーケを「これが王子様に幸福をもたらします。」と言ってプレゼントしたのです。

イ-ノ-

そのずずらんはなんと、日本から輸入された品種だったのですよ-。

この時期からフランスでは日本のすずらんを庭で栽培するようになっていたのです。

このプレゼントを大変気に入ったシャルル9世は、翌年から、5月1日に宮廷の女性全員にすずらんを贈ることにしました。

11歳とは思えない! 粋ですよね。

シャルル9世

宮廷の女性みんなに幸せになってもらいたいからね。

カトリ-ヌ・ド・メディチ

シャルル9世は私の2男です。優しい子でしょ!

シャルル9世の母 カトリ-ヌ・ド・メディチは、ルネサンス期の芸術家のパトロンだったフィレンツェ・メディチ家のお嬢様でした。フランス国王アンリ2世と結婚して、フランスの女王になった人です。

ちなみにこのお話には、シャルル9世がすずらんをプレゼントしてもらった場所がフォンテ-ヌブロ-城だったという別ヴァージョンもあります。

5月1日はケルト文化からー「5月の木」

古代フランスに住んでいたケルト人たちは、季節は冬と夏しか区別していませんでした。

夏の第1日目が5月1日なのです。

だから5月1日は季節の変わり目を祝う日でした。

そこで夏の到来を祝うために、4月30日の夜、森で切ってきた木を家の前に立てました。

それを「5月の木」と呼んでいます。
「冬の邪気が去り際に悪さをしないよう。」という意味だったみたいです。

5月は草木が成長し、動物の赤ちゃんも生まれる季節「幸せの再来」なのです。

中世になると

vierge

その後、中世になると別の風習が生まれました。


将来の旦那様が未来の花嫁の純潔を象徴して、婚約者の家のドアにすずらんの花輪をかけておく、というものです。

イ-ノ-

当時、ブライダルの月は6月じゃなくて5月だったんだよ。

どうしてここで、「すずらんなのか?」というと、
すずらんは聖母マリア様の象徴だったからです。

次のようなキリスト教徒の伝説があります。

「十字架のふもとで流した聖母マリアの血の涙が真っ白なすずらんの花に変わった」

だから、すずらんは「純潔」「やさしさ」のシンボルになったのです。

5月1日 すずらんにまつわる話もろもろ

ここでは、

  • 現在のすずらん売りについて
  • メ-デ-とすずらんには関係があるか
  • 20世紀すずらんを贈る風習を広めた人

についてお話します。

現在のすずらん売りについて

フランスでは5月1日だけは、街角で誰がすずらんを売ってもいい日となっています。
だから、すずらん売りがいっぱい出没するのです。

でも、都市や村ごとに法律が細かく定められています。

たとえばパリだと

  1. 花屋さんから40M以上離れたところで売らないとだめ
  2. すずらんの切り花しか売ってはダメ。根がついているものはダメ。
  3. ブ-ケに他の花を混ぜてはいけない
  4. 包装をしてはいけない

などの規則があります。

その日のすずらんの売り上げは税金免除になっているので、お小遣い稼ぎにはちょうどいいです。

というわけで、現実的にもすずらんはちょっとした幸福をもたらしているわけです。すずらんをプレゼントされた人に、というより、すずらんを売った人に!

5月1日「メ-デ-」とすずらんは関係ある?

すずらんと「メ-デ-(労働の祭典の日)」とは特に関係ありません。

フランスでは1941年、公式に5月1日が「労働の祭典の日(La fête du travail)」として、祝日になりました。

それまでデモをする人々は、社会党の象徴である赤い野ばらを掲げていましたが、それが1941年から、すずらんに変わりました。

20世紀にすずらんを贈る風習を広めた人

dior

20世紀にはすずらんを贈る習慣が廃れていました。
でもそれを再度復活させたのだが、デザイナーのクリスチャン・ディオ-ルだといわれています。

迷信や縁起担ぎの大好きだった彼は、5月1日に顧客とお針子さんたちにすずらんをプレゼントしていました。
これが第2次世界大戦終了のちょっと後くらいの話。

それが広まって、パリジャンたちは5月1日にすずらんをプレゼントするようになりました。

シャルル9世並みに粋なクリスチャン・ディオ-ルです。

まとめ

5月1日に愛する人にすずらんを贈るなんて、ほのぼのとした風習ですよね。

「プレゼントしてもらったすずらんが幸福をもたらす」と言われていますが、フランスでは結構、自分で自分の家のために買って帰っています。

イ-ノ-も自分で自分にプレゼントしてま-す。
縁起もの、縁起もの!!

5月1日幸福を運ぶすずらん。
日本のすずらんが起源なのに、あまり日本では普及していないのが不思議。

日本のお花屋さん、是非、この素敵な風習を日本にも普及させてください。

最後にイーノ-からの贈り物↓

lily-of-the-valley-present

最後までお読みくださって、ありがとうございました。

メルシー!(Merci)

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